冷たい風に打たれて
「うっ…。」
風華はお腹を抱えた
「いかが致しましたか?!」
風華は神谷の肩を掴んだ
「ちょっと転んだだけ…。えっ?!」
風華の身体が地面から浮いた
神谷が風華を抱き上げたからだ
「だ、大丈夫よ!!神谷!!…っつ!」
「いえ、無理なさったでしょう。私の不甲斐なさが起こした事ですから。」
「まさか、知ってるの?!」
「いえ。何も。だからこそ、助けに行けなくてすみません。」
助けに行けなかった、つまり何かがあった事は理解していた
そして、助ける為に自分が出てきては公になってしまう
それを理解していたが為に助けに行く事が出来なかった
感情だけでは動けない
風華も神谷もしっかりとわかっていた
「神谷は悪くない。誰も悪くはない。私が悪かったのよ。」
そう…水樹も悪くないし、彼女達も、神谷も誰も悪くはない
私の軽はずみな行動をとってしまったツケだわ…