冷たい風に打たれて


ヘリはまた対策本部へと引き返した


「今、ヘリコプターの音が聞こえなかったか!?」

「まさか!救助隊なの!?」

慌ててテントから男女二人が出て来る

そして頭上を見上げた

すると先程までの吹雪とは異なり静寂で澄み渡った空がそこにはあった

星々が煌めき、まるで手で掴めそうな程星が近くに見える

「こんな時に不謹慎ですけど、綺麗ですね。お父さん。」

「そうだな。なんだか、無事に帰れそうな気がするよ。お母さん。」


二人は夜空を見上げ、寄り添った




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