冷たい風に打たれて
「水樹…」
「う……ん。」
目をこすりながら水樹は目を覚ます
「風華?眠れた?」
「あ…うん。これありがとう。返すね。」
ジャケットを水樹へと返そうとする
「ダメ!風華が風邪引いちゃう!」
「その前に水樹こそ風邪引いちゃうよ。」
「でも、それじゃあ風華が!!」
押し問答の末、風華は引き下がった
「水樹…。もう、私には構わないで。それにもう学校へは来ないわ。」
水樹はしっかりと風華を見つめ、そして微笑む
「風華はもう何も心配しなくていいんだよ?僕がちゃんと、シメといた…いや、皆にちゃんと風華はいい子だって伝えてあるからさ!」
「みんなに?でも…。私、愛想ないし、きっと…また…。それに、水樹にこれ以上迷惑かけたくないの。」
「僕がいつ迷惑かけられた?」
「私を追って授業サボった時…。」
「あぁ、あれは先生も納得してくれてるよ?」
ーサボった代わりに今度の期末テストで満点とるので、先生許して?ー
ーそうか!君なら出来るだろうな!先生、期待にしてるよ!ー