Salvation 〜救い〜
「そんな大したことでもねえんだけどよ。要はある奴をシメに行くんだよ。」
「シメ・・・に・・・行く?」
「そうだ。そいつの名前は坂口っていってな。これがふざけた野郎で、俺から預かってるシャブを横流しして、その上がりを自分のポケットにしまいこんでたんだよ。」
シメる・・・シャブ・・・上がり・・・?
今までの自分の人生に
全く係わりのなかった単語を聞いて
一瞬気が遠くなるような気がした。
そんなトシキを気にする様子もなく
横井は話を続ける。
「で、奴の居場所はわかってるから、今からそこへ乗り込んで、ちと痛い目に合わせてやるってことだよ。な、たいしたこっちゃねえだろ?」
にやっと横井は笑った。
「シュンちゃ・・・横井さん・・・。で、俺は何をすればいいの?」
「トシ。わりぃけど、言葉も変えてくれねえか。敬語にしてくれよ。」
とにかくこの場は
横井の言うとおりにしておいたほうが
よさそうだと思った。
「あぁ・・・わか・・・り・ました。横井さん。で、僕は何をするんですか?」
「もうすぐもう一人ここへ来るからな。三人で坂口の隠れてる部屋に行くんだ。」
「・・・・・。」
「坂口の最近できた女の部屋でな、たぶんこの時間はまだ女は帰ってきてねえから一人でいるはずだ。」
「・・・・・。」
トシキは
目の前にあったグラスの水を一口飲んだ。
「で、段取りはこうだ。」
「その部屋のインターホンを押して、のぞき窓を指でふさいでおく。奴は怪しがって扉を開けるだろう。で、内錠を外してりゃそのまま扉をこじ開けて中へ入り込む。外してなけりゃもうすぐここへ来る青野って奴が持ってる金属用のハサミで鎖を切って中へ入る。簡単だろ?」
また横井はにやりと笑った。
今トシキの目の前にいる人物は
もはや
かつて知っていた
「シュンちゃん」
ではなかった。
「シメ・・・に・・・行く?」
「そうだ。そいつの名前は坂口っていってな。これがふざけた野郎で、俺から預かってるシャブを横流しして、その上がりを自分のポケットにしまいこんでたんだよ。」
シメる・・・シャブ・・・上がり・・・?
今までの自分の人生に
全く係わりのなかった単語を聞いて
一瞬気が遠くなるような気がした。
そんなトシキを気にする様子もなく
横井は話を続ける。
「で、奴の居場所はわかってるから、今からそこへ乗り込んで、ちと痛い目に合わせてやるってことだよ。な、たいしたこっちゃねえだろ?」
にやっと横井は笑った。
「シュンちゃ・・・横井さん・・・。で、俺は何をすればいいの?」
「トシ。わりぃけど、言葉も変えてくれねえか。敬語にしてくれよ。」
とにかくこの場は
横井の言うとおりにしておいたほうが
よさそうだと思った。
「あぁ・・・わか・・・り・ました。横井さん。で、僕は何をするんですか?」
「もうすぐもう一人ここへ来るからな。三人で坂口の隠れてる部屋に行くんだ。」
「・・・・・。」
「坂口の最近できた女の部屋でな、たぶんこの時間はまだ女は帰ってきてねえから一人でいるはずだ。」
「・・・・・。」
トシキは
目の前にあったグラスの水を一口飲んだ。
「で、段取りはこうだ。」
「その部屋のインターホンを押して、のぞき窓を指でふさいでおく。奴は怪しがって扉を開けるだろう。で、内錠を外してりゃそのまま扉をこじ開けて中へ入り込む。外してなけりゃもうすぐここへ来る青野って奴が持ってる金属用のハサミで鎖を切って中へ入る。簡単だろ?」
また横井はにやりと笑った。
今トシキの目の前にいる人物は
もはや
かつて知っていた
「シュンちゃん」
ではなかった。