Salvation 〜救い〜
今でもはっきり

思い出せる



千晶の

小さな手

小さな指

丸っこい顔

ぽってりした唇

茶色い髪



それらの感触が

いまでも

この手に

残ってる



あなたは

わたしの

すべて

のはずだった



わたしが

たとえ

命にかえても

守りたい

唯一の

宝物の

はずだった



それなのに・・・



それなのに・・・






気がつくと

ソファで少し

まどろんでしまっていた



時計の針は

7時をさしている



ヨウコは

慌てて

着替えを始めた
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