甘めな年上彼氏



「早くしないと。」

島崎はもう
扉に手をかけていた。

そして少しだけ開いた
扉の隙間から
向井さんと女の人の
会話と足音が聞こえてきた。


「拓海とこないだ
行ったお店さぁ…。」

「あーあそこ
なんか良かったよな。」


会話からして仲良さそう…
ってか呼び捨てだし。


「俺…行く。」

先に動いたのは島崎で
あたしが声を掛ける前に
外に飛び出していた。



「怜奈…??」

雅也があたしの前に
しゃがむのが分かった。


「俺も行くけど
辛かったら
このままでいいよ。

後で俺が慰めてやる。」


雅也は笑って
あたしの頭を撫でた後
行ってしまった。








< 125 / 318 >

この作品をシェア

pagetop