甘めな年上彼氏
「ヒック…
向井さぁ…ん!!」
溜まっていたものが
一気に溢れだした気がした。
勢いよく立ち上がって
向井さんに抱きつく。
「え…??
ちょっ…怜奈!?」
慌てた向井さんが
一瞬離れようとしたけど
それをさせまいと
更に強く抱きしめた。
あたしが
泣いているからか
向井さんも優しく
抱きしめ返してくれた。
久しぶりのその感覚にも
また涙が出てくる。
「ヒックー
む、かい…さん…!!」
好きすぎて
気持ちが溢れた。
我慢するのも
あたしには限界なんだ。
あたしが泣き止むまで
向井さんは黙って
髪を撫でてくれていた。