甘めな年上彼氏



「やっぱり…
怜奈はちゃんと
分かってるんだね。」


向井さんが
悲しそうに微笑む。


あ……
って思った。

思わず下を向いて
唇を噛んだ。


「なんで…好きなのに
別れなきゃ
いけない…の??」


静かな向井さんの家に
震える声が響く。




「それは違うよ、怜奈。

好きだから別れるんだ。
好きだから離れるんだ。

大切だから手放すんだよ。」


やっぱり…
あたしには難しいかも。










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