甘めな年上彼氏



確かに楽しみだった。

悲しいし辛いけど
それだけじゃ
どうしようもないから
楽しもうと思ったんだ。



ピロリロリンー

携帯が鳴った。

向井さんが
迎えにきた合図だ。




鞄を持って
すぐに家から出る。


今日は車だった。

車に寄っかかった
向井さんは
やっぱり格好いい。

それを見るのも
今日で最後。




「おはよ。」

「おはようございます。」


「じゃあ…行こうか。」

「はい!!」


さっき感じた
悲しみを落とすように
あたしは頷いた。









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