甘めな年上彼氏



見上げるように
向井さんを見た。


「なんで…ですか??」


いかにもあたしが
怪訝な顔したのか
向井さんも困った顔した。


「そんなこと
言わないでください。」


「ごめん。
でもちゃんと
恋愛してほしいんだ。

無理にとは言わないけど
俺を想って
恋愛しないのは止めてほしい。」



向井さんの言うことは
だいたいが正しい。

今回もそうだと思う。

あたしも
そう思ってるし。


「………分かりました。」


その言葉に
ホッとしたのかすぐに
目を閉じる向井さん。


あたしは
その向井さんを
しばらく眺めていた。








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