甘めな年上彼氏
向井さんが
(たぶん)自分の机に
鞄を乗せてから
お父さんの机の上に
資料を置く。
そしてあたしに
近づいてきた。
「久しぶりだね。」
あたしの前に立って
微笑む向井さんは
やっぱり
昔と変わらなかった。
会いたかった向井さんが
目の前に居る。
自然と涙腺が
ゆるんできて涙が出た。
「会いたかっ…たです。」
すごく…すごく
すごく会いたかった。
会えない時間は
けっこう長かったのに
意外と早く会えたかも
…なんて頭で少し思った。