倉庫の王様
まずは一泊
【サチ】



あたしはこの人が怖い。



「だから俺はショパンが好きなのでぇ~す。今んとこテストにだすよん」



授業まで緩い先生の友達。



羽賀先生…。



「なんか天気よくて眠いね、サッチン」

「はいっ!?」

「眠いね~?」

「そ、そうですね…」

「チビチャンカワイイ」



どんな生徒にもサラッと『カワイイ』とか『美人さんだね』とか…。



口から出るのは褒め言葉ばっかり。



先生いわく、これは天然らしい。



しかも羽賀先生はあたしと先生の関係を知ってて…。



ポロッとなにか言われるんじゃないかとビクビクしてるわけです…。



「羽賀チャン、好きな人いる?」

「女のコみんな好き」

「じゃあデートしよ~!!」

「うん、奢ってくれるならいいよ」



軽すぎて本当に生徒に手を出してそうなんです!!



本当に掴めない人…。



「羽賀チャン、俺ギターやりたい」

「好きにしていいよ。っていうか眠いから自習~」



緩すぎるっ!!



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