倉庫の王様
先生には微妙に会えないし…。



朝しか会えてない…。



余計羽賀先生が嫌いになりそう…。



「サッチン、来な」



そう言われたのは授業が終わってから。



な、なんですかね…。



「泊まりダメって言われたんだって?」

「へっ!?」

「遊和がへこんでた」

「ウソだ…」

「本当だよ。で、俺は気にしないからいつでも来るといいさ」



先生が迷惑するもん…。



だから自分から行くのは気がひける…。



「ついでに今週は俺いないから」

「わ、わかりました…。あっ!!先生の…お友達って…美容師の…女の人?」

「教えな~い。本気で毛玉とられそ~…」



やっぱり女の人なんだっ!!



なんだか先生が遠い…。



学校じゃない場所で会いたいのに…。



「サッチン、忘れてないよね?」

「なにを…ですか?」

「土曜日は遊和の26回目のバースデイ」



はっ!!



し、知らなかったよ!!



羽賀先生に感謝…。



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