倉庫の王様
そして4時間目、サチを迎えに行く途中に寄った教室でカバンを持った。



「帰すの?」

「あぁ、ヤバそうだったから。これだけか?」

「たぶんね。まさか父来るっ!?」

「仕事でムリだから俺が送るけど…。まさか親父さんのファン?」

「超カッコよくない!?若いし!!ストライクど真ん中だよ!!」



佐田のテンションが上がってる…。



まぁ父はカッコイイけどすでに人手に渡ろうとしてる…。



残念だな佐田…。



軽いカバンを持ち、保健室に行くと織田先生が迎えてくれた。



「どんなもんスか?」

「病院行った方がいいんじゃないかしら…」

「家の人と話したんで取り合えず送って来ます」

「気をつけてね?飲み物買ってったら?」



そんなにキツいの?



とにかく家に連れてってアユミにでも託そう。



「龍ヶ崎?開けるぞ」

「…………」

「龍ヶ崎、起きられるか?」

「…………はい…」



大丈夫かコレ…。



季節の変わり目だから風邪ひくとか単純だな…。



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