倉庫の王様
先生と手を繋ぐのもキスするのも、今でも不思議な気分。



だって学校に行けば『先生』なんだもん…。



この関係でいいのかなって気持ちもあるけど好きすぎてやめられないし。



「あたしもお金出すよゆうチャン!!」

「こういうのは大人に任せろ」

「でも…」

「それはお前の買いたいモノを買う時に使いなさい」



水族館の入館料がこんなに高いなんて知らなかった。



父とは昔来た記憶があるけどなにも考えてなかったなぁ~…。



「俺アレ見てぇ」

「クラゲ?」

「違う、タコ」

「タコなんてスーパーにいっぱいあるのにっ!!」

「夢がないねぇ~。ほら、行くぞ」



先生が差し出してくれた手を握って歩きだした。



こんなに人がたくさんいるとこを歩くなんて夢みたい…。



周りから見たらカップルかな…。



「せ…ゆうチャン?」



しばらく魚を見たり、ルート通りに歩いてたら急に先生が立ち止まった。



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