倉庫の王様
思い出の倉庫
【サチ】



初めて先生とケンカした。



あたしが悪いよね…。



河原君にハッキリ言えない自分が悪い。



だから今日はハッキリして来る!!



そしてスッキリした気持ちで先生に会いに行こうと思います。



「今日も遊和と？」

「今日は友達!!アユミさん、もう住んじゃえば？」

「いいの!?」

「いいと思いま～す」



父の彼女のアユミさんは最近家に入り浸り。



朝はスエット姿でノーメイク。



微妙においしくない朝ごはんをボケッとしながら作ってる。



会社に行く時間になればキチッとするんだけど…。



「アユミさん、これ…なに？」

「ハムエッグだよ、一応」

「結婚したら毎朝あたしが作ろうか？」

「それはダメ。ちゃんとお弁当まで作ってあげるから安心してね」



あんまり美味しくないのにぃ～…。



でも頑張ってくれてるから嬉しい気もする。



ご飯はあたしのために作ってくれてるんだと思う。



アユミさんはいい人。



< 182 / 621 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop