倉庫の王様
なんかすごく嬉しい。



父がいる!!



「父、ジュース買ってよ」

「娘のクラスの売り上げになら貢献しますよ」

「ありがと!!」



父に渡したオレンジジュース。



嬉しいけどちょっと照れちゃうかも…。



「サチも浴衣似合ってるよ」

「父はいつもスーツ似合ってるよ」

「アイツどこ?」

「ん~、わかんない」



そこへ来たクラスの男子。



すっごい怪しい目で見られてる…。



「まさか…彼氏?」

「違うよ!!うちの父です!!」

「うっそ!?若っ…」



父は基本優しい。



今回も笑顔だ…。



「娘をイジメたりしないでね?」

「しないっス!!ってかどっかで見たような…」

「気のせいじゃない?どこにでもいるサラリーマンだよ」



ムリすれば先生とタメくらいに見えるのに…。



その高そうなスーツからしてどこにでもいなそうなサラリーマンなんだよ父…。



「龍ヶ崎のお父さんじゃないか」

「あっ、これは先生、娘がいつもいつもいつもお世話になってます」

「いえ…」



いつも多すぎ…。


< 209 / 621 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop