倉庫の王様
父は笑顔で部屋から飛び出してきてあたしに報告してた。



これから大変なこともあるだろうけど少しでも力になれたらいいな…。



「サチがお姉ちゃんになるのか~。優しくしてやってね?」

「うん!!あたし弟がいいな!!」

「俺も息子がいいな~!!だってサチはもう父離れしちゃったようなもんだし…。寂しい思いはもうヤダ…」

「父のこともちゃんと好きだよ!!」

「先生のことは?」

「もっと好き…」

「絶対嫁にやんねぇ!!」



父はいつまで経っても父。



あたしの大好きな父。



早く親孝行したいな…。



「早く病院行って報告しないとな。ってか飛行機とかダメじゃ…」

「式あげなくていいよあたし」

「だけどドレスまで買ったじゃん」

「だったら式場探して。せっかく海外行けると思ったのに~!!」



ハネムーンも行かないとか言いだしたアユミさんをなだめてる父。



結婚式はあたしも楽しみだったんだけどな…。



だって父の晴れ姿見たいもん…。



「サチ、父ちゃんたち今日出かけるけど」

「あたしはヒカリと遊ぶ予定だからふたりでゆっくりしてきなよ!!」

「夜ごはんどうするか決まったら電話でもして」

「わかった!!」



本当に父みてると幸せになるな~…。



嬉しそうな顔しちゃって…。



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