倉庫の王様
約束した土曜日。



旅行でもないのに珍しく父が泊まりの許可をくれた。



先生はダメだって言うけど勝手に泊まるもん。



だけどその土曜日までにはあと2日、学校に行かなければ…。



なにやら先生は今週忙しいらしく倉庫には行けないんだって…。



大変だね、教師。



ウキウキした気分で眠った次の日、朝からキッチンに立つアユミさんにガッカリ…。



今日はどんな料理を食べさせられるのやら…。



「今日もサッチャンカワイイね~」

「アユミさんもキレイです…」

「できたよ、朝ごはん」



目の前に出されたのは黄色いなにか。



これはたぶん…。



「スクランブルエッグなら好き!!滅多に失敗しないしね!!」

「あぁ、それフレンチトースト」

「えっ?パンの面影が全くない…よ?」

「あたしの料理だもん。はい、お弁当!!食べ終わったら父起こして来て!!」



食べるというより胃に流し込む。



なのでうちの牛乳消費量はハンパない…。



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