倉庫の王様
先生は出席を取った後も職員室には行かずに男子生徒と戯れ中。



なんだかあたしのためにいてくれてるような気がしちゃうよ…。



好きすぎてどうしたらいいもんか…。



「高橋、教科書届いたから職員室に取りに来いな?」

「わかりました。ってか先生、身長いくつスか?」

「183だったかな?なんで?」

「バスケの顧問とかやればいいのに」

「俺ね、専ら幽霊顧問だから」

「初めて聞きましたよ、幽霊顧問なんて…」

「ははっ!!早く取りに来いよ~」



先生はイブ君に普通の態度…。



これが大人の余裕ですか?



なんだかちょっと見直したかも…。



「おい、付き合え」

「はいっ!?」

「職員室付き合えって言ったの」

「や、ヤダ…」

「へぇ~。偉くなったなチビ」



だからなんでそんなにあたしに厳しいの!?



だけど知り合いもいないのってちょっと可哀相?



行くべきか行かざるべきか…。



「早くしろよ。昔からトロいよなお前」

「トロくない!!行けばいいんでしょ!?」



絶対負けないからね!!



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