倉庫の王様
急に顔が熱くなってく…。



たぶん顔真っ赤だよあたし…。



「どのくらいの暗さなら平気?」

「我慢するから電気消していいです…」

「ムリ言うなよ~…。パニくんじゃん…」

「先生がいるからっ!!た、たぶん平気…」

「じゃあ消してみる」



リモコンで電気を消した瞬間ドキドキが急速に増してく…。



やっぱり怖すぎるっ…。



「俺いる」

「怖いよ先生っ…」

「大丈夫大丈夫、ずっと隣にいるから。サチ、大丈夫」



涙がジワジワ溢れて来る。



だけど抱きしめてくれる先生の温もりとその声にちょっと安心…。



「そんなに震えなくてもいいから。なんかあったら俺が守ってやるし。なっ?」

「怖いよぉ…」

「泣くな。よしよし」



先生にしがみついても電気をつけてくれる気配はない。



荒治療だよぉ~…。



だけど頭とか背中に触れる先生の手にやっぱり安心してきちゃう…。



「先生~…」

「少し慣れた?」

「全然慣れないっ…」



暗闇は怖い…。



< 308 / 621 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop