倉庫の王様
【遊和】



毛玉を洗ってくれとは言ったけどサチまで洗えとは言ってない。



なのに俺の彼女はビッシャビシャに濡れてる。



「着替え…たい…」

「自分の髪洗ったのか?」

「洗ってないよ?毛玉が飛び乗るんだもん…」

「毛玉みたいにブルブルしてみ?」



やっぱりサチって犬みたい…。



ブルブル首を振って仕草がまさに小動物…。



「拭いてやるから」

「寒いよぉ…」



超愛しい…。



昨日の夜のサチが頭の中にまだいて、あんまり近付いたらなにかしてしまいそう。



だから我慢してんのに…。



一応体調のこととか考えたりさ…。



それなりに大人だし…。



なのにカワイイことばっかすんなよバカ…。



「やっぱり昨日するんじゃなかった…」

「なんで!?幼児体型だから嫌いになった!?好き半減…?」

「違う。逆だ逆。歯止め効かなくなりそう…」

「そ、そう…ですか…」



遠慮して労ってすっげぇ大事にした。



壊さないようにって。



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