倉庫の王様
まだまだそんなの考えてなかった…。



「龍ヶ崎 サチさん…だっけ?どうしたいの」

「どうしたいって…。嫁にほしいけど」

「厳しい立場だね~。バレないように」



まだ理事長になるって決めてねぇんだけど…。



でも俺がやらなきゃこの学校は他のヤツに渡るんだよな…。



それはイヤなんだけど…。



「俺にはまだ荷が重いと思う…」

「大丈夫、理事長なんか肩書きだけで自由だから」

「へっ?」

「他の人達がやってくれる。授業しないでガーデニングでもしちゃえばいいじゃん」



いいじゃんって…。



いいかもしれないけど…。



「じいちゃんは学校やめたらどうすんの?」

「いろんなとこに旅行に行く」



そうですか…。



俺にできんのかな…。



まだサチには言わないでおこう…。



でもトーヤのこととか考えると俺が理事長になるべきか…。



こんな頭で理事長?



すっげぇ悩む…。



「遊和、気楽に気楽に」



気楽すぎんだよじいちゃん!!



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