倉庫の王様
すぐにサチの家に電話をしたら帰ってなかった。



マンションは電気がついてるらしい…。



どこで何してんだよサチ。



これ以上電話なんかできるはずもなく、もどかしい気持ちのままひたすら待った。



それから電話がかかってきたのは2時間後…。



「どこにいたんだよ」

「イブ君が忘れ物して…それを届けに行ったら帰りのエレベーターに閉じ込められて…」

「なんでお前が届けんの?」

「だって…あたしが掃除で最後まで教室にいたし…」

「へぇ~、携帯教えてんだ」

「だってイブ君親しい友達もいないし…」

「もういい。なんかマジムカつく。なんで他の男が電話に出んだよ…」

「ごめん…」

「悪い、もう切る」




ありえない。



すっげぇムカつく。



俺自信いっぱいいっぱいの時に…。



ちょっとどうでもよくなってきた。



ってかマジでなに考えてんだあのバカ。



バレたらどうすんだよ!!



もうサチなんか知らん。



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