倉庫の王様
この前あんなに幸せな気分に浸ったのに…。



「あたしがイブ君といたから!?だから嫌いになったの!?」

「正直あれはムカついた。そのことはもういいんだ。だけど事情って変わるし…。俺は今よりもっとお前から離れる」

「どんな意味…?」

「初めから間違ってたんだよ、俺達。ってことでカギ返して?」



なんなの先生…。



そんなに淡々と別れを切り出されたって納得いかないよ…。



「だったらなんで…なんでこの前…」

「あれは気の迷いだ。卒業まで我慢できなかっただけ」

「もう好きじゃないの?」

「それは二の次。とにかく俺はもうお前に会わない」



無性に腹がたった。



言ってる意味が全くわからなくてただ先生がムカつく。



気の迷いってなに?



先生にはその程度だったの?



「こんなのいらないっ!!先生なんか大嫌いっ!!」



握りしめてた倉庫のカギを先生に投げ付けた。



この場にいたくない。



もう顔なんか見たくない!!



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