倉庫の王様
先生に呼ばれた…?



ウソだぁ…。



本当に!?



「早く行きな、好きならね」

「…………ありがとう羽賀先生っ!!」



走って走ってやっと着いた理事長室。



呼吸を整えてノックした。



「はい」



その声に心臓がバクバク…。



あたし…どんな顔すればいい?



指の感覚がなくなるくらい心臓がドキドキ。



ドアを開けたらタバコ片手にコーヒーを飲んでた。



ブハッとコーヒーを口から出した先生の顔を見るとかなり驚いてるようで…。



えっ、呼ばれてないのかな?



「な、なんでしょうか!?」

「羽賀先生が父の寄付がなんとかって…。り、理事長が…呼んでるから行けと…」

「アイツ…。まぁ…入りなさい」



パタンと閉まったドアにドキドキが増した。



この空間にはあたしと先生ふたり…。



「寄付寄付寄付…そう!!お前の父からかなりの寄付をもらいましたが…言ってないの?別れたこと」

「言ったけどあたしはまだ先生が好きだって父知ってる」

「そ、そうか…」



動揺してる…。



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