倉庫の王様
あたしから離れた先生はドアにカギをかけた。



その後に抱きしめられた力の強さ…。



そんなに強くされたら潰れちゃう…。



「お前を幸せにできんのは俺か?」

「うんっ…」

「もうなんでもいい。お前が欲しい…」



何ヶ月キスしなかったかなんて忘れちゃうくらい熱いキス…。



余裕のなさが伝わる力の強さ…。



先生の吐息…。



「ごめん、ごめん…」

「もういい…」

「辛い思いさせてごめん。いっぱい泣かせてごめん…」

「もう…やめて…」



話しなんかしなくてもいい。



キスしてたい。



このまま先生と一緒に溶けたい…。



なのに急に体重を預けられた。



「先生…?」

「悪い…胃が痛い…」

「大丈夫!?薬とか…」

「お前がいちばんの薬かも…」



力なくされたキス…。



もしかして忙しくて体壊したんじゃ…。



「病院行ったの?」

「厄介な問題は解決されたから。大丈夫」

「心配…」

「マジで平気。このまま食わして?」



そんなの…ダメに決まってるじゃん!!



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