倉庫の王様
玄関で靴を履いてる時に感じた視線…。



リビングからは視覚の玄関…。



振り返るとやっぱりサチ。



「先生…」



どうしたらいいのかわからないといった表情。



今すぐ連れ出してやろうか?



だけど怪しまれたくないよな?



「電話して?」

「うん…」

「じゃあな」



昔と違うサチの短い髪を撫でた。



さらに感じた視線にドキッ…。



「気をつけて帰ってくださいね」

「お、お邪魔しました…」

「早く帰れクソガキ」



ガキっ…。



ごめんなさい父…。



もう泣かせたりしません…。



ペコッと頭を下げてからマンションを後にした。



今日行った目的はサチのことを謝るためだったし。



高橋は予想外だったけど少し気分は軽くなった。



「もしもし真央?」

「なんだにゃん?」

「毛玉元気か?」

「メシ食ってるにゃん」

「にゃんにゃん言ってんじゃねぇよ気持ちわりぃ!!」

「来いよ、ご主人様」



サチが解決したから毛玉を引き取りに行きます。



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