倉庫の王様
カギを開けてドアに手をかけた。



逆に向こう側から開いたドアにみんなビックリ…。



「おかえっ…」

「「…………宮さんっ!?」」



な、なにが起こったの?



この状況はなに?



本当に一時停止ってボタンがこの世に存在することを知った。



「なに!?なんで宮さんがサチんちにいんの!?」

「お…父さんに…会いに来たけど…いなくて…」

「えっ…?ウソだよね、ソレ…」

「ど…どう…だかなぁ!?」



初めてこんなに焦ってる先生を見た。



今のあたし、なんだか冷静かもしれない。



「紹介します。内緒の関係の彼氏です」

「あっ、どうも。宮と言います…」

「それじゃあみなさん、中へ」

「どうぞ、どうぞ」



ポカ~ンと口を開けたままのみんな。



言われるがまま中に入った。



よし、ドアは閉めた。



「お願いっ!!なんでもするから誰にも言わないで!!」

「ちょ、ちょっとサチ…?マジ…なの?」

「黙っててごめんなさい!!」



もう隠すことは絶対できないと思った。



< 368 / 621 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop