倉庫の王様
手を繋いでくれた先生と近くのスーパー。



『いい歳して手とか繋ぐの恥ずかしい』って言いながら、あたしに合わせてくれてる。



そんな先生が大好き…。



「なに作る?」

「先生が作ってもいいじゃん」

「ヤダ。サチのメシ食うの」

「じゃあ今日はカレーで明日はその残りだね」

「お前…その感覚主婦だぞ…」

「だってなに食べたい?って聞いても『なんでもいい』って言うじゃん」



悩みに悩んだ先生は暑いから冷し中華と…。



簡単なものを…。



でも簡単な方がいいかな?



くっつく時間が増えるよね。



食材と飲み物とお菓子。



たくさん買い込んで向かった船。



小さなボートみたい。



「よろしくお願いします」

「任せな~」



乗せてってもらわないと行けない島なんだって。



初めて乗った船はちょっと気分が…。



「船酔いってこういうこと…」

「ん~…」

「まさか先生も…?」

「ん…」



あたしと先生、船は苦手みたいです…。



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