倉庫の王様
小さな島に着いた時にはふたりともなにも話さない状態…。



ここまで船に乗せて来てくれた人に思い切り笑われた。



フラしながら入った一軒家。



古い民家って感じでなんとも味がある作り。



「先生…とりあえず…」

「寝よう…」

「うん…」



お昼なのにお昼ご飯なんか食べる気にもなれないあたし達。



冷蔵庫に食材を入れてから縁側に行き、先生の隣にゴロン。



気持ち悪くて起きてたくない…。



「オヤスミ…」

「ん~…」



きっとすぐに眠れた。



先生の腕枕も久しぶりで気持ちいい…。



一緒に寝る時はこっちを向いて、抱きしめるようにしてくれる。



これがものすごい安心感をくれる…。



そのまま暑いくらいの縁側でお昼寝。



目が覚めた時に感じたのは、生暖かい風とタバコのニオイ。



ボヤッと確認した外にいる先生…。



先生も今起きたのかな?



寝癖ついてる…。



腕枕の代わりに頭の下にあったのは、見たことないウサギのぬいぐるみ…。



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