倉庫の王様
平和な時間
【サチ】



閉じてしまいそうな目を開いて先生の背中を見つめる。



パンツの上にはみ出たタトゥーが変わってることに気づいた。



前あった元カノの名前は塗り潰されてる…。



いつ上書きしたんだろ…。



「先生?それなぁに?」

「コレ!?よくわかんない模様。知り合いの彫り師に実験台頼まれたからやった」

「痛かった?」

「まぁそれなりに」



さっきまで腕枕してくれてた手が今はタバコに触れてる…。



それすら憎い…。



もっと近くに来て?



もっと触ってて?



「朝メシ冷めたな…」

「先生が悪い」

「いや、カワイすぎるお前が悪い」



やっぱり先生は甘い…。



ずっとこんな毎日が続けばいいのに…。



それにしても色っぽい…。



その体…好き…。



「服着て起きて来いよ?」

「うん…」



朝から熱くなりすぎたのかな…。



もう眠いよ…。



だけどやっぱり幸せだった…。



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