倉庫の王様
警察がガサ入れに来て育ての親だった愛人が逮捕されてから。



自宅で売春してたとかなんとか…。



ようするに、トーヤは居場所もなければ愛情すら知らないで育ったわけよ。



一応親父さんと暮らしてたけど、中学くらいからのトーヤはほぼ家には帰ってないと思う。



洋子先生がトーヤに愛情を教えてあげてほしい。



友情なら俺らが教えてやったから。



なんてな!!



「夜に飲みに行くか。トーヤん家」

「様子見にな」

「車出せよ」



はいはい…。



じゃ、俺は毛玉にチューしたから帰る。



もちろん学校に。



コソコソ帰った学校ではケンカがなんとかって言ってて、2人の生徒が俺の目の前にいる。



「ガラスも3枚割ったことですし、2週間の停学ってことでよろしいですか?」

「ケンカごときで停学なんて可哀相だろ。君達にチャンスをやろう。次にケンカしたら退学。以上」



楽しいな、理事長って。



自分の好き放題できちゃう。



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