倉庫の王様
あれは確か金髪にすれば不良になれると思ってた小学3年生…。



一緒に買い物に行った祖父ちゃん騙してブリーチ買ってもらったんだ…。



その日の夜に見よう見真似で金髪にしたっけ。



で、キレた親父にボーズにされて…。



その繰り返しだった気がする。



真央が美容師になったきっかけも多分俺の頭。



中学くらいになってからは真央に切ってもらったり染めてもらったりしてたから。



「父は荒れなかった?」

「ヒミツ。威厳がなくなる。真面目な学生でしたけどなにか?」



実際真面目だったと信じてた。



なのに、病室に戻るとガラの悪いスーツの男性が4、5人…。



絶対そっちの筋の人達っ!!



「これ、気持ちだけ」

「いいってこんなに。来てくれただけで満足」

「親友のガキは俺のガキだからな!!はははっ!!」



俺、帰っていい?



明らかに『アニキ』と呼ばれるヤツだよ!!



親友!?



「この若僧は?」

「サチの男」

「なにっ!?サッチャンもそんな歳か!?まだ早いんじゃないか!?」



マジで帰りたい。



マジで。



< 495 / 621 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop