倉庫の王様
だけどそんなに上ばっかり見ても仕方ないと教えてくれたアユミに感謝して病院を後にした。



じゃ、俺はそろそろヒマだからドライブにでも行ってきます。



蒸し暑い日差し。



外の風が気持ちよくて海まで行こうとした。



途中で飛び出して来た猫。



一瞬スローになった世界…。



そのままガシャーンと…。



痛かったのは頭で…徐々に意識がなくなって行くのを感じた。



急にハンドル切ったけど…猫は大丈夫だったかな…。



それよりサチに電話しなきゃ…。



俺、マジでヤバいって…。



『大丈夫ですか!?』



男の声でそう聞こえたけど返事ができなくて…。



俺はただ…そのまま目を閉じた。



目が覚めた時には体が全く動かない。



目だけは動く。



で、指も少し動かせた気がする…。



「遊和!!」



これは…ユリさん?



視界がはっきりしなくて言葉も出ない…。



ここって?



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