倉庫の王様
ちょっと待て。



なんで親父?



なんで祖父ちゃん?



「遊和!!わかる!?」

「ユ…リさん…」

「よかった…。よかったぁ~…」



なんで泣いてんのかしばらく理解できなかった。



体が痛いのも、親父がここにいるのも。



病院だって気付いた時にやっと事故った時のことを思いだした。



「心臓止まるとこだったぞ遊和…」

「祖父ちゃん、俺重症?」

「しばらく入院だそうだ」

「ごめん、授業出れない…」

「ん?」

「誰か代わりのヤツ探してくれる?」

「なんの授業だ?」



えっ?



なんのって…俺教師だし?



日本史教えなきゃダメじゃね?



「まさかクビ?だけど親父の後継ぎは絶対イヤだから」

「お前…何言ってるんだ!?」

「だって親父…」

「桔梗が継ぐことでまとまっただろ?」

「なんの冗談だよ…。ってかマジで頭いてぇ…」



割れそうだ…。



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