倉庫の王様
でも俺はお前を好きになる気はねぇよ。



「なぁ、俺のこと好きなんだろ?」

「うん、大好き!!」

「シよっか」

「へっ!?こ、ここ病院だし…。誰か来るかも…」

「なんでもするんじゃなかった?」



戸惑ってる顔…。



こんなとこでできるわけねぇだろ。



早く嫌いになれ。



「早く来いって」

「わ…わかった…」



マジで!?



でもこんなとこに閉じこもってんのもヒマだし?



遊ぶくらいならいいか。



「キスする?しない?俺に気持ちはねぇけど」

「するっ…」



涙目…。



そんな顔すんじゃねぇよ。



全く思い出せねぇんだから!!



でもキスした時に感じた不思議な感覚…。



コイツ…俺と同じ…キス…。



受け身だけど…。



なんか気持ちいい…。



「先生…好き…」



泣いてんじゃねぇよ…。



すげぇ心痛む…。



別に女を泣かせるなんてどってことねぇのに…。



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