倉庫の王様
そんな時だった。



羽賀先生からかかってきた一本の電話。



「旅行行こ~」

「羽賀先生と!?」

「洋ちんの体調いいからさ。遊和と真央と真央の彼女も」

「あたし…行けないです…」

「行くの。音楽赤点にするよ?留年だね」



そんなの横暴…。



先生はいい顔しないんじゃないかな…。



あたしと別れたいって言ったのは先生だし…。



「先生に会いたくない…」

「遊和が苦しんでるのはわかってる?」

「はい…」

「楽にしてやろうよ。サッチンも一緒に楽になりな?」



どうやって?



もう苦しくてなにもしたくないよ…。



自分から頑張っても先生は拒否する…。



あたしに心は開かないと思う…。



「とにかく、明後日に迎えに行くから1泊で海!!水着で悩殺!!OK?」

「えっ!?ちょっと待ってくださっ…」

「じゃあね!!」



強制ですか!?



めんどくさくなったのかな…。



羽賀先生らしいけど…。



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