倉庫の王様
みんなに元気をもらってる…。



みんな気を使ってくれてる…。



あたしはやっぱり頑張らなきゃダメみたい。



「気合い入れて磨け~」

「磨きますっ!!店長、好きです!!」

「師匠としてだな?」

「うん!!」



旅行で渡そう。



出来上がった指輪は店長のデザインを忠実に再現できた。



喜んでくれないかもしれない…。



だけどいいの。



無駄な努力でも。



これがあたしの気持ちだよ。



バッグに詰め込んだ水着と着替えとラッピングした指輪。



時間通に迎えに来てくれた羽賀先生と洋子先生。



大きなワンボックス。



「お久しぶりです!!」

「本当に龍ヶ崎さんだ…」

「洋子先生は相変わらず美人ですね~」

「早く乗りな!!」

「お邪魔します!!」



羽賀先生にいちばん後ろに押し込まれた。



まさか隣に乗るのは…。



「この旅行で遊和を落とせサッチン!!」



やっぱり…。



気が重いかも…。



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