倉庫の王様
『会えない分、サチを溜めとく…』



そう言った先生が触れた体はきっと感覚を忘れない。



昨日はずっと先生の腕の中にいた…。



いつもよりキツイ抱擁で…。



痣になっちゃうんじゃないかってくらい抱きしめられた…。



返したネックレスと返された指輪…。



持って帰って来た犬のぬいぐるみ。



あたしが作った猫ライオンは先生が離してくれなかった。



もう当分ガレージには行かない。



でも忘れないよ、先生と過ごした時間…。



毎日先生を思って頑張ります!!



「今日は最後の文化祭の出し物決めるまで帰しません」

「羽賀チャンらしくねぇこと言うなよ~…」

「理事長に怒られるの僕なので」

「宮さん怒ったりしねぇっしょ?」

「機嫌良くないから、だから今日は怒られたくないのだ。下唇ばっかり噛んでんの」



それ…先生が不機嫌の時の癖だ…。



怒ってる時とか…それやるの…。



ヤキモチ妬いてる時とかも…。



カワイイな、先生…。



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