倉庫の王様
文化祭は大成功。



みんなで作りあげたバルーンアートは校門で来客を迎えた。



いちばん目立ってくれた猫ライオン。



先生は気づいてくれたかな?



高校最後の秋はステキな思い出ができたよ。



そして、あたしはいつの間にか18歳になった。



誕生日も会うはずもない。



すれ違っても目も合わさない。



だけど心は暖かいよ。



「サチ、みんなで卒業旅行行かない?」

「いいね!!行こうか!!」

「バイトした甲斐があったね~!!」



もうすぐ冬休み。



卒業旅行を計画しながら、あたし達は未来のため、日々奮闘中。



先生と話さなくなってからどれくらい経ったかわからない。



体育館に行こうと、ジャージを持って歩いてた時、キレイな女の人と歩くいつもよりスマートな先生が見えた。



なんか…カッコイイし…。



その人誰?



しかもそのキャリーバッグは…?



「佐田~!!」

「えっ!?宮さん…?」

「ちょっと来~い!!」



なんでヒカリを呼ぶの?



< 590 / 621 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop