倉庫の王様
みんなオシャレで、みんな派手。



この学校恒例の卒業式。



体育館では久しぶりにまじまじと先生を見た。



父兄もいる体育館で、長い文章をサラサラと語る先生のかっこよさにくぎづけ…。



まともな理事長に見えるよ先生…。



「宮さんカッコイイね」

「うん…。泣けちゃうくらいカッコイイ…」



先生の退屈しない祝辞が終わり、来賓の話しも終わり…。



やっと卒業証書を受け取る時間…。



河原君のクラスが初めに呼ばれ、次はイブ君のクラス。



そしたらあたしのクラスだ…。



これまたカッコイイ羽賀先生は今日だけビシッとしてる。



スーツ姿の羽賀先生、初めて見たかも。



その羽賀先生が呼ぶ名前…。



徐々にあたしの番が近づいて来た…。



「龍ヶ崎 サチ」

「はい」



立ち上がり、ステージの上にいる理事長から卒業証書を受け取る…。



先生からもらう卒業証書…。



ひとりひとりに声をかけてから渡してる…。



あたしはなんて言われるのかな?



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