倉庫の王様
人の気持ちわかんなすぎ。



これはきっと教育が必要なんですよね…。



「あたしもう寝る…」

「そう?じゃ、俺も寝るかな」

「今日は先生ってどんな生物なのかわかりました…」

「あははっ!!なんだそれ!?まぁゆっくり寝ろよ?佐田にヨロシクな」

「うん…。オヤスミ…」

「やっぱり佐田んちじゃねぇか」



あっ…。



あたしのバカ…。



家出も失敗に終わりました…。



「明日までにお土産なにがいいか考えとけよ」

「カニっ!!オヤスミ!!」

「カニって…。あい、オヤスミ」



会えない時くらい不安にさせないでよ…。



しかも見知らぬ土地で見知らぬ人達と一緒で…。



この先あたしはやっていけるんだろうか…。



布団に入り、携帯に充電器を接続した瞬間にブルブル震えだした。



『俺的に今は他の女に興味ねぇから。サチだけ。まぁ、それだけ。オヤスミ』



先生…。



なんでこんな一言で許せちゃうんだろ…。



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