なんでも屋 神…第一幕
「順を追って話そう。先ずこの辰徳だが、[神堂組]の若衆と言っても只のチンピラじゃない。言ってしまえば[神堂組]すら関係無い。お前が見た三人も俺の子飼いだ。」
兄ぃの話しでは、[神堂組]に居るチンピラの他に、兄ぃが育て上げた裏の仕事を専門にこなす奴等が、複数名いるらしい…勿論正確な人数は、幾ら俺でも教えてくれる筈がない。
「お前とぶつかる前、此奴等はあるブツの瀬取りに行っていた。」
瀬取りとは海の上で物々交換を行う事。主に密航者や覚醒剤の受け渡しに使われる。
「半年前からチャイニーズマフィアを通じて綿密な打ち合わせをし、やっと瀬取りまで漕ぎ着けた一大事業だったんだ。」
…兄ぃの顔が、背なの阿修羅像のように赤くなってくるのが分かる。
「今回はシンジゲートを組まず、ウチだけで取り引きする予定だった。半端な額と量じゃない。キタサンのブツ四百キロだ。」
兄ぃの話しでは、[神堂組]に居るチンピラの他に、兄ぃが育て上げた裏の仕事を専門にこなす奴等が、複数名いるらしい…勿論正確な人数は、幾ら俺でも教えてくれる筈がない。
「お前とぶつかる前、此奴等はあるブツの瀬取りに行っていた。」
瀬取りとは海の上で物々交換を行う事。主に密航者や覚醒剤の受け渡しに使われる。
「半年前からチャイニーズマフィアを通じて綿密な打ち合わせをし、やっと瀬取りまで漕ぎ着けた一大事業だったんだ。」
…兄ぃの顔が、背なの阿修羅像のように赤くなってくるのが分かる。
「今回はシンジゲートを組まず、ウチだけで取り引きする予定だった。半端な額と量じゃない。キタサンのブツ四百キロだ。」