なんでも屋 神…第一幕
「何処かに隠すのを組員全員に話すと思うか?ブツを隠す為に幹部クラスと、銃器を扱える者が[三谷組]から消えている筈だ。」



ノリの頭の上に、電球が点いたのが分かる…単純だな。俺が止めるのも聞かず、兄ぃに電話をかけ始めた。



「…どうだった?兄ぃに怒られたろ?」



兄ぃに、そんな事は最初から調べている、と一喝されたノリは肩を落としていた。



…兄ぃの怒声が離れていた俺にも聞こえたくらいだ。こんな事、切れ者の兄ぃが気付いていない訳がない。



それでも探し出すのに時間がかかっていると言う事は、兄ぃのストレスも半端なものじゃないだろう。



末端価格百五十億の白い粉に群がる、魑魅魍魎や餓鬼共…それでも、人間の金銭欲を狂わすには十分すぎる金額だ。
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