なんでも屋 神…第一幕

松の両親に頭を下げて、松の眠る部屋を出た。廊下ではまだ泣き続けている、ユウヤとジュンを連れて五階の一般病室に向かった。



一般病室のスウィートルームに歩いていくと、［Ｚ・Ｚ］の兵隊が横一列に並んで警護している。


扉を開けると、先に来ていた毅、修二、剛の姿があった。



広い室内で、仲良く並べられたベットでヒロと奏は静かに眠っている。



怪我の程度はそれほどでもなく、何本か骨が折れているぐらいだろう。



設置されているソファでは、赤く泣き腫らした瞼をしている三人。それぞれ何も話さず、焦点の合っていない虚ろな瞳で何処かを眺めている。



携帯のバイブで窓際に移動し、ディスプレイを開くと小龍の文字。



「…話しは聞きました。ヒロさんと奏さんを襲ったのは［三谷組］です。松さんの方は分かりませんが、恐らく［三谷組］ではないかと…。」



「…分かった。［三谷組］だな？後は俺が動く。」