WILD ONE ~キミに夢中~
よく分かんないけど──

アッキー、私達お互いに寂しいのかもね……

なんて感傷的な気分はとりあえず海に置いていく事にした。

だって持って帰ってもまた“しょーもねぇ”とか言われるだけだし。

“ごめんな”って言われちゃうだろうし。

きっとあんまり深く考えちゃいけないんだ。

深い部分は見ちゃダメ。深く知ることはきっと苦しいって事で。

だから

人生は軽く、流されるままに──




家に帰ったら、トモ婆ちゃんが『その落とし穴、ちゃんと埋めとけ~!』と怒り狂っていた。

中途半端に埋めてあった穴にまた落ちたらしい。

ゲラゲラ笑いながらアッキーが倉庫からスコップを担いで来て、一緒に穴を埋めてくれた。
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