WILD ONE ~キミに夢中~
そんな私の大きな不安を一掃して軽いパニックに追いやってくれたのは――
口の端にケチャップを付けたアッキーだった。
「タキ、お前その髪、黒に染めねぇの?……喧嘩上等か?」
目玉焼きには醤油だと思うんだけど、そんな事をつめている場合じゃないセリフに私は目を見開いてしまう。
……え?
違うだろ。
「誰が喧嘩上等なんだよ! だ、だって校長センセがなんか赤い髪が地毛ですっていう届けを出してあればいいって……違装届けっていうの?あれを提出してくれればいいって──」
そうなんだ。
夏休み中に転校の手続きに訪れた時、校長センセと用務のセンセがいて。
私の髪についても『地毛ならばいいでしょう』って言ってくれて、
なんて寛大な学校なんだ、自由な校風が売りって本当なんだってちょっと感動した。
校舎は大きくて塗装したばかりで綺麗なクリーム色で。
印象は悪くなかったんだ。
ここで一息おくとパンをかじり目玉焼きを口に入れた。
口の端にケチャップを付けたアッキーだった。
「タキ、お前その髪、黒に染めねぇの?……喧嘩上等か?」
目玉焼きには醤油だと思うんだけど、そんな事をつめている場合じゃないセリフに私は目を見開いてしまう。
……え?
違うだろ。
「誰が喧嘩上等なんだよ! だ、だって校長センセがなんか赤い髪が地毛ですっていう届けを出してあればいいって……違装届けっていうの?あれを提出してくれればいいって──」
そうなんだ。
夏休み中に転校の手続きに訪れた時、校長センセと用務のセンセがいて。
私の髪についても『地毛ならばいいでしょう』って言ってくれて、
なんて寛大な学校なんだ、自由な校風が売りって本当なんだってちょっと感動した。
校舎は大きくて塗装したばかりで綺麗なクリーム色で。
印象は悪くなかったんだ。
ここで一息おくとパンをかじり目玉焼きを口に入れた。