WILD ONE ~キミに夢中~
「それにさぁ、私ここではこの頭でもいいかなって思ったんだけど。ありのままで……」

そう。

丁度いろいろ疲れてたトコでもあるし、ありのままの姿で過ごしたっていいじゃない?

だってソウリュウの息子を見つけだして、なんとかボコれば私はすぐにでも大手を振ってあっちに帰れるわけで。

その間ぐらいは本来の姿で過ごしてもいいような気がした。

それに赤い髪のがまだ見ぬソウリュウ君を威嚇できるかもしれないし。

そのための策も昨日一晩で練ったわけで。

とにかくそう遠くない未来に私は面倒な高校生活にララバイなわけで。

浦ヶ崎に長居をする気も毛頭ない。

フッ……完璧だ。

そう、いわば私『ブラックタキ』。

ニヒルな笑顔を隠すために私は残りの目玉焼きを口に詰め込む。



「ありのまま、か……」

パンを食べ終えたアッキーが呟いた。

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