WILD ONE ~キミに夢中~
「──って事は、タキは覚悟は出来てるって事だ」

おう!

友達が出来なくて一人で移動教室を移動する程度の覚悟は出来てるぜぃ。

トイレも1人で行くぞ!

私は大きく頷くと親指をクイッと立ててみせた。

「……なんか、違う気もすっけど、まぁいっか。じゃ、バイクだから下にジャージ履いて来いよ」

「はい?バイク?」

「パンツ丸見えでもいいなら別にいーけど」

「よくないよ?てかバイク?」

「あ、勝負パンツなら見えてもいいか」

「勝負パンツでもよくねぇよッ!ってかさ、私電車で行くからいい」

アッキーの口がポカンと開いた。

「タキ?……なぁ?今から駅までチャリで行って、電車?マジ?」

「なによ?文句あんの?」

「ないけど。完全に遅刻だけど?」

アッキーが携帯を見ながら呟く。

「んなわけねぇーだろうがッ!駅まで約20分、電車で約10分、駅からスクールバスで約20分。完璧間に合うじゃねーかッ!アッキー、算数からやり直して来い!」

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